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■カードローンの借金が返せなくなったら…
最近ではカードローンを使って、金融機関からお金を借りるのが簡単になりました。お金が足りない時期に借金できることは、生活の上で非常に便利です。しかし、借金はあくまでお金を借りているだけで、自分のお金ではありません。必ず「返済」をしなければなりません。
そして場合によっては借金地獄に陥り、返済不能になる可能性もあります。ここでは借金地獄になる前に、どのようにすればいいのかを債務整理を中心に見ていきます。
■カードローンの基本
カードローンとはフリーローンの1つで、個人向け無担保融資のことを言います。フリーローンとは、資金使途が限定されない借入のことです。また、無担保融資とは担保・保証人を必要としない借金のことを言います。つまり、カードローンとは担保・保証人不要な、限度額内で自由に使える借金のことです。
カードローンの種類
カードローンには、発行主体によっていくつかに分類が可能です。代表的な分類は下記の通りです。
(1)銀行系カードローン
メガバンクや地方銀行が発行主体となり提供しているカードローンです。特徴は金利が「14%前後から」と低い点にあります。ただし、審査に通りにくいなどの特徴もあります。
(2)信販系カードローン
クレジットカード会社などが主体となり提供しているカードローンです。発行会社によっては金利が低いローンもあります。しかし、審査に時間がかかりやすい傾向があると言われています。
(3)消費者金融系カードローン
消費者金融が主体となり提供するカードローンです。他の2つに比べると金利は高い傾向にあります。しかし、サービスが充実していて、審査に通りやすい傾向にあるなどの特徴を有しています。
カードローンの貸出条件
カードローンは比較的誰でも申込みが可能な借金です。下記のような要件を満たしていれば、借入できます。
- 20歳以上であること
- 安定的な収入があること
- 他行からの借入がないこと
これらの条件を満たしている人は多いため、近年ではカードローンを使って借入をしている人が増えてきています。しかし、その一方で「借入している感覚が鈍くなる」人もいて、「多重債務」などの社会問題を引き起こしています。
■借金地獄から抜け出すための手段
通常、カードローンの返済は「毎月の特定日に返済をする」契約になっています。しかし、多くの金融機関から借入をしてしまう結果、次から次へと返済日が来てしまい、借金地獄に陥ってしまう可能性もあります。ここでは借金地獄から抜け出すための返済方法を見ていきます。
(1)返済財源を確保する
1つ目に「返済財源を確保する」ことです。借金地獄に陥っていても、生活費や保険料などを削ることが可能な状態であることは多いです。家計の無駄を省き、借金の返済に充てられるように財源を確保するようにします。
(2)おまとめローンを利用する
2つ目に「おまとめローンを利用する」ことです。複数の金融機関から借入をしていると、毎月の返済総額が多くなって家計を圧迫する可能性があります。そこでおまとめローンを使い、借金を1本化すれば毎月の返済負担が小さくなります。その結果、計画的に返済ができるようになります。
ただし、次に説明する債務整理を先にした方がよい場合もありますので注意が必要です。
金利はそれほど安くはならないことが多く、また借金自体を減額する効果はありませんし過払い金が発生していても返ってこなくなります。更に、保証人を要求されたり、不動産を担保に入れられたり、公正証書を書かせられたりと、おまとめローンのデメリットがあることも無視できないのです。
参考:【おまとめローン】の前に任意整理・過払い金返還を検討しよう
(3)債務整理を利用する
3つ目に「債務整理を利用する」ことです。債務整理とは任意手続きもしくは法的手続きにより、返済条件を変更してもらうことを言います。この手続きを踏めば、返済総額を減らせたり、返済条件を変更できたりすることが可能になります。なお、債務整理には4つの種類があるので、次項で詳しく説明します。
■4つの債務整理手続きの違い
債務整理には4つの種類があります。債務整理とひとくくりにされますが、手続き内容に違いがあったり、メリット・デメリットが異なったりします。そこで4つの手続きについて詳しく見ていきます。
(1)任意整理とは?
任意整理は法的手続きを取らない債務整理手段で、債権者と直接交渉をする方法です。最近の債務整理では、よく用いられる手段です。
任意整理は債権者1社ごとに対応できたり、将来的な利息を減免できたりします。一方で、債権者によっては交渉が難航する可能性もある手続きです。弁護士などの専門家に依頼することが大事です。
(2)個人再生とは?
個人再生は法的手続きにより、裁判所に再生計画を認めてもらい返済額を大幅に減額する手段です。事業再生の1つであり、個人の財産を守りながら借金を減らせます。
しかし、手続きが煩雑であるため、債務整理までに多くの時間を要します。専門的な知識も必要になるため、弁護士等に依頼することが必要になってくるでしょう。
(3)特定調停とは?
特定調停は法的手続きを取り、簡易裁判所によって新たに返済計画を立て、調停調書を結ぶ手続きを言います。他の債務整理手段に比べると、期間は短く、費用は安くできます。また、債務者ご自身で手続きが可能です。
しかし、特定調停では思った以上に借金総額を少なくできないことが多いです。そのため、実際には特定調停は最近ではあまり選択されていません。また、調停調書通りに返済できないと、その分罰則を受けることにもなるため注意が必要です。
(4)自己破産とは?
自己破産は裁判所に破産の申し立てをして、借金を帳消しにする手続きです。人生の新たなスタートを切るためには有効な手段です。
ただし、全ての債務者が自己破産できるわけではありません。借金に相当な事由がある場合などに限られます(免責不許可事由がある場合には、免責が許可されず借金が帳消しにならないことがあります。)。したがって、自己破産を検討する場合はあらかじめ弁護士に相談しておくといいでしょう。
■誰が債務整理手続きをするのか?
債務整理の手続きは自分ですることも可能ですが、専門家に依頼して手続きを行ってもらうこともできます。それぞれの違いについて見ていきます。
自分で手続きをする
基本的に、債務整理手続きは自分で手続きできます。例えば任意整理であれば、金融機関から取引履歴を取り寄せて、利息の引き直しをし、それをもって交渉をすればいいでしょう。
しかし、自分で手続きをする場合には、金融、法律の専門的な知識も必要になります。仕事や家事などで忙しい場合は、時間を割いて手続きをすることが困難な場合もあるので注意が必要です。さらに、相手金融機関によってはあまり相手にされないケースもあるようです。これは訴訟を前提とした交渉がしづらいためでもあります。
専門家に依頼する
債務整理手続きを専門家に依頼して、債務者本人は仕事や家事に従事することも可能です。債務整理手続きが可能な専門家には「司法書士」と「弁護士」がいます。それぞれの違いは下記の通りです。
(1)司法書士に依頼する
司法書士に依頼する場合、自己破産や個人再生では「書類作成代理人」となります。これは裁判所に申し立てする書類を作成してくれる人のことです。
また、任意整理の場合は「1社当たり、140万円までは代理人」となれます。したがって少額借入の場合は、司法書士に依頼が可能になっています。
ただし、原則として司法書士は法的手続きに必要な書類を作成する専門職です。そのため、実際の手続きは債務者が行う必要があります。
また、交渉がうまく進まず、訴訟になった場合などには、結局弁護士に依頼しなおすことにもなります。
(2)弁護士に依頼する
弁護士に依頼する場合、債務者の「代理人」として債務整理手続きを行ってくれます。したがって、債権者との交渉や、裁判所での手続きなどを代理で行ってくれます。したがって、仕事や家事などで忙しい場合には、弁護士に依頼する方が良いでしょう。
ただし、弁護士に依頼する場合は「債務整理の実績がある」事務所にて依頼することをおすすめします。なぜなら、債務整理が成功するかは弁護士の手腕に依存するからです。したがって、過去の債務整理実績などから弁護士を選ぶようにすることがポイントになります。
■まとめ:カードローンによる借金で債務整理を検討するなら弁護士に
カードローンを利用している人が借金地獄に陥った場合に、どのように返済をすべきか見てきました。返済手段の1つに「債務整理」があり、これは自分でも弁護士等に依頼しても手続き可能です。そして、確実に債務整理を成功させるためには、弁護士に依頼するとよいという結論になります。
弁護士費用が気になり、債務整理に進めないという方もいらっしゃるかもしれませんが、当エクレシア法律事務所は「法テラス」にも対応しています。分割で費用を返済していくことも可能なケースがありますので、まずはご相談いただければと思います。
エクレシア法律事務所は埼玉県の越谷市にある20年以上の歴史のある法律事務所です。債務整理についても長く対応を行って参りましたし実績も豊富にございます。周辺の春日部市や川口市、草加市、吉川市、八潮市、三郷市、東京都足立区、千葉県流山市や松戸市などからもご相談を頂いております。
カードローンの返済が苦しくなっている方は、事態が深刻になる前にお早めにご相談ください。上記でご紹介したように、解決手法は様々ですが、早期に弁護士を通して解決した方がメリットは多くなります。当事務所では、完全個室にて、親身に対応いたします。お電話もしくはお問い合わせのメールフォームからご相談ください。
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