支払えないので破産をしたいのですが、取引先に迷惑をかけたくありません。
お世話になってきた取引先に迷惑を掛けたくないという気持ちは理解できなくはありません。しかし、倒産状態で支払えないのであれば、遅かれ早かれ何らかの形で迷惑をかけることになり、迷惑をかけないで済むということ自体が、あり得ないことです。この点、同じ「支払えない」という状況でも、取引先にとっては、ズルズルと事態を放置され、挙句の果てに夜逃げのような形にされるよりは、きちんと破産 手続を取ったほうが、貸倒処理ができ、まだメリットがあるということは珍しくありません。ですから、責任ある経営者であれば、勇気を出して破産といった形できちんと清算することが、経営者としての最後の責任であるといえると考えます。