目次
- 「キャッシングを利用しすぎたせいで、キャッシング分が返せない」
- 「カードローンを限度額まで使用してしまい、もう借りられない」
- 「カードローンが返せない」
- 「既にクレジットカードキャッシングを滞納し始めた」
このように、クレジットカードキャッシングやカードローンを使用した事によって、債務(借金)が返せなくなり、結果、借金地獄、火の車状態になってしまう方が大勢おられます。
そこで今回は、クレジットカードキャッシングやカードローンを利用した事によって自己破産や個人再生、任意整理、過払い金返還請求をするような事態に陥らないよう、これらに関する基本的な知識と、それに対する対処法を分かりやすく解説したいと思います。
■クレジットカードキャッシングとカードローンって何が違うの?
借金問題にお困りの方の中には、そもそもこの2つの違いすら認識できていないケースがあります。
「クレジットカードキャッシングを使い過ぎてしまいました」
と相談される方の中には、実際に調査をしてみるとクレジットカードキャッシングではなく、カードローンだったというケースもあります。
【クレジットカードキャッシングとは】
一言で言うと、小口の短期融資のことをクレジットカードキャッシングといいます。短期融資ですから、返済は基本翌月一括払いが原則です。
融資も至って簡単で、クレジットカードキャッシング機能付きのカードをATMに入れて必要な金額を入力するだけで、その場で現金の融資を受ける事が出来ます。
【カードローンとは】
キャッシングよりも大口の現金を借入する事ができ、返済はリボルビング方式による分割返済となります。
ただこれらの概念には、明確な定義があるわけではなく、消費者金融によっても定義が微妙に違う場合もあります。
■銀行系、消費者金融系の違いは?
クレジットカードキャッシングやカードローンのサービスを提供している会社は、大きく分けて2種類あります。
1:銀行系
銀行が行なっているカードローンサービスです。最近では楽天のスーパーローンやSBIネット銀行のMRカードローンなどのネット銀行のローンも手続きが簡単で人気となっています。
他にも大手銀行でも独自のカードローンサービスを実施しています。三菱東京UFJ銀行カードローンのバンクイックなどもよく知られています。
消費者金融系よりも金利が低い事が特徴ですが、審査基準が消費者金融系よりも高い傾向にあるようです。
2:消費者金融系
アコム、プロミス、モビット、アイフルなどがこれに該当します。比較的簡単に借りられますが、金利が銀行系よりも若干高い傾向にあります。
そのため、すぐに借りたい、早く借りたい、と言った場合はこちらを利用する人が多いようです。
いずれか一方しか利用できないという事はありませんが、個人がいくら借入をしているかは個人信用情報機関(いわゆるブラックリストなどが載るデータベース)に情報が集約されているため、借金残高があるうちに他の金融機関から借入をしようとすれば、審査が厳しくなったり限度額が下がったりする可能性があります。
一般的に借入しようとする顧客の属性(収入、職業、取引履歴など)が良ければ、金利も優遇されるようなプラン構成になっています。
■クレジットカードキャッシングやカードローンで借金地獄に陥るメカニズム
○その1:不要なカードを大量に作成
最近では、クレジットカードの作成を申し込むだけでかなりのキャッシュバックが受けられる場合があり、これをもらう目的で大量にカードを申し込む人がいます。
カードを作っただけでは借金にはなりませんが、このように複数のカードを同時に保有していると、1枚しかクレジットカードを持っていない人に比べ簡単に多額の借入ができてしまう状態が生まれます。これがとても危険なのです。
自分の収入で返済不能な金額を一気にキャッシングしてしまったり、カードローンを組んでしまったりする方がおり、これによって返済不能に陥ってしまうのです。
○その2:リボルビング払いの落とし穴
比較的多いのが、リボルビング払いによる借金地獄です。リボルビング払いとは、カードの利用金額や利用件数にかかわらず。毎月の支払い額がほぼ一定になる返済方法です。
例えば、今月5万円分クレジットカードを利用したとしても、翌月に請求がくるのは、1万円程度です。残りの4万円は分割払いという形で翌月以降に請求がきます。
以下、借金地獄に陥ってカードローンが返せなくなる場合の流れを簡単に記載します。
1:クレジットカードで5万円の指輪を購入しました。
心理状態:「ちょっと高いけど、自分へのご褒美で買っちゃおう」
2:翌月に1万円が口座から引き落とされる。
心理状態:「5万円使っても1万円しか引き落とされないなら、返済も楽だな。なんて便利な機能なんだろう」
3:さらにクレジットカードで10万円のバッグを購入しました。
心理状態:「10万円使っても毎月の返済金額は1万円程度だから、私の給料20万円でも無理なく返済できるから大丈夫」
このように、実際に使っているお金に対して毎月返済している金額が少ないと、本人の資金繰りは非常に楽になります。楽になるという事はそこに「油断」が生まれます。
すると、その油断からさらにクレジットカードを使用して買い物をしてしまいます。
リボルビング払いの場合、借金の残高が20万円程度を超えなければ毎月の返済金額が増えないため、本人は多額の債務残高が発生している事になかなか気がつかないのです。
また、カードローンによっては、毎月の返済金額を事前に自分で設定する事ができるものもあり、この金額を低く設定していると短期間の間に多額の借金を作ってしまう可能性があります。
例えば、債務残高が100万円を超えてくると、毎月の利息だけで1万円近くになるため、これがさらに返済計画を圧迫する事となってしまいます。
■カードローン・キャッシングによる多重債務、借金地獄から脱出する方法
○その1:カードの使用を即座にやめる。
クレジットカードキャッシングやカードローンによって多額の借金ができてしまった事に気がついたら、即座にカードの利用をやめて、手持ちの現金のみで生活するように切り替えましょう。人間、手元にある現金以上のお金を使わなければ、借金はできないのです。
そうした上で、毎月クレジットカードキャッシングやカードローンで作ってしまった借金をコツコツ返済していくしかありません。
○その2:ローンの借り換えを行なう。
例えば、ショッピングなどでクレジットカードを利用している場合利息が高いため、低金利の多目的ローンなどから現金を一括でキャッシングし、ローンの借り換えを行なうという方法もあります。金利が安いローンに切り替えができれば、毎月の返済が楽になりますし返済効率も良くなります。
○その3:それでもダメならすぐに弁護士に相談を。
- 「毎月利息分程度しか支払う資力がない」
- 「会社をクビになってしまい、収入のあてがない」
- 「主婦なのでもともと収入がない」
このような場合は、自力で借金地獄から脱出することは不可能ですので、すぐさま弁護士に相談しましょう。
家族にバレることを心配される方もおられますが、事前に弁護士に「家族にはバレたくない」旨伝えておけば、自宅への電話を控えてもらうことや、郵送物を自宅へ送らないような配慮もできるため、家族にもバレずに債務整理ができるケースがあります。(ただし、自己破産や個人再生は裁判所から自宅に書類が届くため、バレる可能性があります)
ただ、あなたが債務整理をせずに借金の返済が滞ると、やがてその債権はどんどん転売され、最終的には借金取りがあなたの自宅に押し掛けてきたり、自宅に督促の電話が入ったりして、最悪の形で家族にバレる事になります。
ですので、そうなる前に、できる限り早く弁護士に相談しましょう。
埼玉県越谷市やその周辺(川口市、春日部市、草加市、吉川市、三郷市、八潮市、東京都足立区など)の方、またその近辺の方は、当事務所までご相談ください。最初は無料相談から始められますので安心です。
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