問い合わせ アクセス
東武スカイツリーライン 新越谷駅 JR武蔵野線 南越谷駅 徒歩3分 駐車場完備

15年続いた会社が、借入債務300万円、買掛債務850万円を残して破産

概略

15年続いた会社が、借入債務300万円、買掛債務850万円を残して破産したが、混乱もなく会社を廃業できた事例

相談者

Aさん、60代、男性

相談前

Aさんは、15年前に会社を設立し、靴の卸業を始めました。設立当初は経営も順調でしたが、10年前から売上が減少しはじめ、5、6年前からは赤字に転落しました。市場では安い外国産の靴が多数出回るようになり、商品をさばくためには大幅な値引きをして、販売せざるを得なくなり、その結果売上がますます落ち込み、慢性的に赤字状態に陥るようになり、資金繰りに窮するようになりました。こうした中、支払が滞っていた大口仕入先のB社から取引停止を通告されてしまい、完全に経営が行き詰まりました。新しい取引先も探しましたが、利益の回復も見込めないことから、当事務所へ相談に来られました。

相談後

借入債務が300万円、買掛債務が850万円、滞納税金が120万円あり、返済が見込めないことやB社との取引が無くなり、売上の回復も見込めないことから、Aさんは破産を決意されました。倒産処理の混乱を避けるため弁護士の方から直ちに借入先、買掛業者に連絡を取り、買掛業者には返品できるものは返品して、残った在庫については弁護士の方で換価しました。また、売掛金の回収も行いこれらの回収金を破産管財人へ引き継ぐことができました。債権者集会は、買掛業者が2,3社出席しましたが、なんら混乱もなく、配当するだけの破産財団が形成されませんでしたので、集会も異時廃止で終了しました。

弁護士からのコメント

相談当時、手形の期日が迫っており、Aさんは資金手当で頭が一杯のようでしたが、担当弁護士の方から管財事件となる会社破産の流れを説明したところ、落ち着きを取り戻され、冷静に判断出来るようになりました。業界自体が不況で売上回復の見込みがないうえに、Aさん自身が疲れ切ってしまっていたため、破産して廃業という選択に納得されました。弁護士介入後は、買掛業者1社が、弁護士に無断で商品を持ち出したものの、その他の業者は概ね協力的で、Aさんも安心して倒産処理に専念できました。会社の破産となると業者が暴れるのではないかと心配される方も多いですが、弁護士が間に入れば、先方も法に触れるような対応をしてくることはまずありません。安心して弁護士に任せましょう。

Copyright (C) 2015 Ecclesia Law Office. All Rights Reserved.